海技士試験問題解説 13 機関2(油清浄装置)

試験問題解説 機関2

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こんばんは、船乗り投資家のらっぱです。

いろいろ考えましたが、投資という題名のブログを運営している以上なにかしら投資に関することを一記事に一つぐらい入れたほうがいいかと思いいつも私の資産状況をアップしていました。

ですが、皆さん人の資産状況などおそらく興味が無いと思われるのでとりあえず大きなアクションをした時以外はアップせず、これからは船のことなどを書いていこうかと思います。

人の資産なんか泥棒以外どうでもいい事ですもんね・・・ (;^ω^)

とりあえず今回は499G/Tの本船の機関室の動画でもどうぞ。

これが、私が毎日穴蔵にこもって仕事をしている機関室です。

A重油専用船なのでかなりシンプルな造りになっています。 清浄機も潤滑油用しかありませんしね・・・

   

それでは、今回の解説も油清浄機の続きをやっていきましょう! (^^)

   

   

   

Q:油清浄装置に関する次の問いに答えよ。

  1. 遠心油清浄機を用いるほかに、油を清浄するには、どのような方法があるか。
  2. 遠心油清浄機における調整板の役目は、何か。
  3. 遠心油清浄機の始動時に振動を生じる場合の原因は、何か。

   

A:解答と解説

    1. 澄ましタンク(セットリングタンク)で静置して清浄する。※1
    2. 目の細かい油こしに通油して清浄する。※2
  1. 回転体内に水と油の分離線を密度差に応じて形成する。※3
    1. 回転体自体の不釣り合い
    2. 軸受の損傷
    3. 据付けボルトの緩みまたは損傷
    4. 回転体内へのスラッジの不均衡な堆積

   

※1私が今まで乗ってきた499G/T、749G/Tクラスの船の燃料系統はだいたいこのような系統でした。

澄ましタンク(セットリングタンク)から清浄機で清浄された燃料がサービスタンクに一時的に蓄えられ、主機の負荷が小さいなどで消費量が少ない場合はオーバーフローして澄ましタンクに戻されもう一度清浄機に・・・ という流れです。

ちなみに、当然ですが澄ましタンクには液面フロートがついており燃料が減って液面が下がった時に船底タンクから移送ポンプで汲み上げられる仕組みで連続して汲み上げているわけではありません (^^)

   

※2 本船の目の細かい油こし、燃料の精密フィルターです。

入口の出口の圧力差(差圧)が0.11Mpa以上になればエレメント交換です。

   

※3 手に持っているのが調整板です。

ドロドロですね・・・ (+_+)

   

   

   

本船にはセルフジェクタが搭載されていないので本船の物で説明できないところがなかなかもどかしいところです (´-ω-`)

今までやってきた記憶で書いていますが、身に付けた技術は一つの財産なんですけど実際整備しないとそのうち忘れてしまわないか不安なところでもありますね・・・

・・・とは言うものの、C重油は法律で船舶では使用できなくなり、現在では含まれる硫黄分を少なくしたローサル油(Low sulfur)いわゆる適合油を使用するかスクラバーという脱硫装置を船に取り付けるしか方法がありません。

C重油は燃料の中で一番安い
煙突の前にあるものがスクラバー

このスクラバーという装置はかなり大きく499G/Tクラスの船に搭載することは現実的ではない上に、適合油A重油とそれほど価格も変わりません。

これにより最近新造される船は、はじめから本船のようにA重油専用船も多くなってきました。

燃料の価格がそれほど変わらないなら清浄機やそれに付随する機器のメンテナンスコストを考えると確実にランニングコストを抑えることができますからね・・・ (;^ω^)

アメロイド社の清浄機 リソーユニット

そういうこともあって先々、小型船ではアメロイド型清浄機が主流になりセルフジェクタを触る機会は無くなっていく傾向にあるのじゃないかと思います。

清浄機、とくにセルフジェクタは取扱いがデリケートでメンテナンスも面倒、しかも故障の頻度も多いので敬遠する機関士も多いのですが、私は学ぶ機会がひとつ減ってしまうのがなんとも残念に思います・・・

   

最後は清浄機愛? でちょっと湿っぽくなりましたが、本日はこのへんで・・・ ではでは👋

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